長谷川氏の海苔は、回転寿司屋には卸さない。また、どんなに取り扱い量が多いお客様でも、海苔を粗雑に扱うのであれば、取引をやめてしまう。それだけ、海苔に対する思い入れが強いのだ。
米、海苔の自然界の産物に頼るおむすびでは、良い原料は、当然高い。この長谷川氏が十石に納める海苔は、通常出荷される海苔の3倍も手間がかかる。色が黒くて、歯切れがよく、味がある、この条件を満たすためには、のりを焼く工程で、3倍の時間を必要とする。「私たちがお付き合いしているなかでも、十石さんは一番うるさいお客様です(笑)。でもそれが勉強になります。はじめに、東京なんかでやっているおにぎり屋に、美味しい米がだせるか、と思っていました。十石さんのおむすびを食べさせていただき、新潟県人の私たちでも驚くお米で、ぜひこのおむすびを、私たちの海苔で包みたい、そんな思いでお付き合いが始まりました」 |